よくあるパターンだけど、コロナを背景に考えるとゾクっとする映画
まずタイトルがありえない
密航者っていうから、ミステリーやサスペンス系を期待するけど、全然関係ない
ただの「宇宙で酸素なくなっちゃったからだれかが犠牲になる」ってだけのお話
間違ってもハリソンフォードの逃亡者のような作品ではない
密航者っていうけど、そもそも状況がありえない。
何年もかけたプロジェクトのはずなのに作業員(密航者)が一人乗ってて、そいつのせいで二酸化炭素除去装置(どうでもいいけどこれ宇宙戦艦ヤマトの放射能除去装置みたいな名前)が壊れちゃうって。
ロケット打ち上げの前に作業員の点呼くらいとるでしょ。
どんだけセキュリティ甘いねん!って普通はここで鑑賞をやめてもいいんだけど、悪ノリで深い解釈をしてみた
これ、いま世間を騒がしているコロナを描いているのではないか?
普通はありえないセキュリティで潜り込んできた密航者ってこれコロナに感染した外国人のことだよね
政府があまりにもガバガバなセキュリティのせいで、コロナに感染した外国人が入国しちゃう(映画ではマイケルというアフリカ系アメリカ人が生命維持装置モジュールで見つかる)
船長は拘束した方がいいかと管制室に尋ねるが拘束はしない(入国後の隔離をしない)
怪我をしてるので医者が手厚く治療をして看病もする(外国人がコロナに感染していても日本の医療で治す)
なんでもやりますって言うので簡単なデータ入力を手伝わせる(外国人労働者を暗喩してる)
結局酸素が足りなくなって、3年もかけた火星プロジェクト(オリンピックかな)の大切な藻を酸素に変えてしまう(景気を悪くして一時的にコロナを抑え込む)
なんとか少し酸素が増えたので、大切に残しておいた残り半分の藻も酸素に変えろと命令される博士(将来のための蓄えもコロナのために経済が犠牲になってしまう庶民)
だが結局、酸素は足りない(コロナが解決しない)
二酸化炭素除去装置は直らない(コロナの治療薬ができない)
管制室は方法を検討するとしか言わない(まるで日本の政府みたいですね。いつまでも検討ばっかりしてる)
結局船長はマイケルという密航者を殺すしかないと決断するが踏み切れない(表向き対策をしてますよって言う都道府県知事みたい)
それに対してギリギリまで粘って人命を救うべきだと主張する若い女医(コロナを収束させるためにがんばる医療従事者)
藻が死滅してしまって研究が潰れてしまった男の博士は自殺するように密航者に言う(もうコロナ自粛やめて経済回そうとする労働者みたい)
密航者は自殺を考えるが若い女医に説得されて思いとどまる(現場の医療従事者がコロナ患者を見捨てない感じ)
そして船外に出て酸素を取ってくることになる(この船外の酸素がまるでワクチンのことみたい)
当初からこの船外の酸素を取ってくれば解決するかもって若い女医が提案してるのに却下されてるあたりが、いかにもワクチン開発に消極的な日本の政府みたいですね
結局船外に出て遠いところから(まるで外国)酸素(ワクチン)を取ってくることになる
なお、船長は立場がどうたらこうたらで自分は安全なところからあれこれ指図するだけ(口ばっかり達者な都道府県知事みたい)
映画としては、たぶん船長は腕を怪我してるからって設定なのかもだけど、あんなギプスで重傷って言われてもピンとこない。そもそもめっちゃ普通にしてるし[実は仮病?]ベテラン宇宙飛行士とは思えません。
なんとか酸素を確保するも太陽嵐が接近する(第三波とか第四波みたいですね)
急いで船内に戻ろうとするも酸素ボンベを落として無駄にしてしまう(まるでワクチン摂取がすすまない日本の国みたい。冷凍保存しないで無駄にしちゃったワクチンの暗喩かな)
結局船内に戻るも、酸素は二人分しか残ってないとのこと。ここでも船長と密航者はなぜか自分たちが助かるって確信してる様子。(ものすごい格差が広がってることの暗喩かな。コロナ好景気の業界と一部の人たち[上級国民]は影響ないっていう暗喩っぽい)
なお、このときの泣き真似してる船長はめっちゃわざとらしいので必見です(自分は船長だから助かるって確信があるけど泣いて誤魔化してる感じ。実際にこの後のシーンではケロッとした様子で窓越しに神妙な顔してるだけ)
床にへばり込んでゼーゼー言ってる女医と藻の博士(疲弊しきった医療従事者と労働者)
いつまで太陽嵐が続くんですか?と藻の博士が船長に尋ねる(いつまで自粛要請続くんですか?みたいですね)
数時間はかかるという船長(いつまでもコロナは終わらないよ。自粛も終わらないよって言われた気分)
その間も漏れ続ける酸素(自粛してる間にも経済は死んでいってるってことかな)
このままへばりこんでいてもダメだとしかたなく太陽嵐の中、酸素をまた取りに行く女医(自分たちすらワクチン接種してないのに老人に摂取しなきゃならないっていう暗喩かな)
太陽嵐がまるで飛沫のように色がついて身体を流れていく。
宇宙服はまるで対ウイルス用の防護服みたいにも見えるし。
太陽嵐(第四波)が吹き荒れる中、船外に出て行く姿はまるで緊急事態宣言中に出勤する労働者のようですね。
火星プロジェクト続行にこだわる管制室はまるでオリンピックにこだわる政府みたいです。
身体が太陽嵐による放射能で蝕まれていく女医(ボロボロになりながらもなんとか働く労働者の暗喩かな)
なんとか船内に酸素ボンベを届けるが女医は死んでしまう(経済のために働くが、恩恵を受けるのは一部の人だけで自分には見返りはない)
最後は太陽嵐で宇宙服がボロボロになりながら死んでいくラストシーン(このままではお先真っ暗っていう未来を暗示してるみたい)
以上コロナをテーマにして、宇宙で味付けした映画でした。
結局密航者がどうして船に乗っていたのか種明かししない感じが、発生起源の種明かしをしないコロナそのまんまで笑える。
女医も藻の博士も「彼がわざと密航したとは思えない」って発言してるけど、映画を鑑賞してる人(一連の出来事を客観的に見てる人)ならこんな密航者はありえないって常識的にわかるわけで。
つまりこの密航者(コロナ)自体が周到に事故に見せかけてるように思えてしょうがないわけであります。この密航者も火星プロジェクト(オリンピック)に応募したけど落ちたって言ってるし、次回の火星プロジェクト(オリンピック)は必ず選考に通過しますって言ってるから。つまりこれってコロナのことなんじゃないかなと。てことはこの密航者の正体は・・・)
もしかして一見なんの変哲もない映画だけど観客自らが推理していくミステリー映画だったのかな(たぶん違う)
この密航者という意味深なタイトルをつけた人も、ここまで深い解釈をしてあえてタイトルとして選んだのかもしれない(たぶん違う)
2021年のコロナ真っ盛りのころにこういう映画が作られたことがすごく意味深